2006年12月2日に東京ビッグサイトで開催された『金融教育フェスティバル』に参加して来ました!
これは、金融広報中央委員会「知るぽると」主催のマネーイベントです。 お子様がお金の事を学ぶきっかけづくりとして開催されました。 もちろん大人も経済や金融の事について楽しくお勉強することができます。
小中高生向けの金融教育授業の他に、ミニセミナーや特設ブース会場もあります。
いとうせいこうさんが司会進行をする「知りたい!受けたい!お金の授業」と、特設ブース会場「知るぽるとタウン」をレポートいたしますッ!
01)
●東京国際展示場一日限定イベント
会場は東京国際展示場(東京ビックサイト)。お台場のお隣りの有明にあるコンベンションセンターです。就職活動フェアも別会場で開催されていたらしく、スーツ姿の若者が会場外を行き来していました。
会場内はお子様達や親御さんたちが和気あいあいとしていました。
02)
●メインプログラム「お金の授業」
「知りたい!受けたい!お金の授業」は司会進行いとうせいこうさん、PTA代表早見優さん、先生には池上彰さんと荻原博子さんで、2時間の授業でした。
壇上に参加した小中学生とディスカッションしながらの進行です。 また、会場の席にはアンケート集計用のボタンがあり、時々意見を集計しながらの進行なので、大人数だけど参加している感じが良く出て、楽しめました。
『第1時限:世の中の仕組みを知ろう!』
池上先生の授業は、お金とはなんだ?というテーマです。外国のお金を例にとり、その国の“信用”がお金の価値になっているという事をわかりやすく学ぶことができました。
アラブの紙幣に人物の顔が描かれていないのは、宗教上の理由から肖像が入れられないらしいです。
また、ユーロ紙幣に描かれている門や橋は、特定の建築物ではなく、象徴しているような架空のものが描いてあるのだそうです。
ソマリアのお金は作ってすぐに政府が変わってしまったから使われないままのものがあるそうです。
紙幣にはその国の歴史や文化がモチーフになっていて、とても興味深いです。
断裁していない1ドル紙幣のシートが造幣局等で売っているそうです。合計した金額より高く販売していたそうです。 これはアメリカでは招き猫みたく扱われているらしいですね。
※【OAO】【OAO】【OAO】顔文字みたいだ…。
『第2時限:あなた自身の経済を知ろう!』
荻原先生の授業は、お小遣いやお手伝い、おつりなど子供の行動を通して、大人になるためにはお金がかかるんだというテーマです。身近なお金を例にとり、生活してゆくにはお金が必要なんだということを学べました。
いとうさんが子供たちに、「親が、君たちのためにお金を出してくれるということは、全部おごりなんだぜ。そんなにおごってくれるヤツ、友だちにいないだろ?」と表現していたのが印象的でした。
池上先生の授業で“昔は貝殻のお金があった”ことを受けて、荻原先生が「お金を一生懸命集めているのは、貝殻を集めているようなもの」だとおっしゃっていました。 手段をためてもしょうがない、お金におどらされることのないように計画をたてることが重要だということです。
金銭感覚がルーズにならないためにお金について知る必要があることや、家庭や世界のことがわかってくるということも、楽しく学ぶことができました。
『金融教育ビデオ教材』
独自取材VTR教材では、海外や日本で実際に行われているお金の授業風景を見ることができました。
アメリカ金融教育の例では、子供達が株の授業を受けている様子を紹介していました。 アメリカでは若者の金融知識の低下を問題視し、「落ちこぼれ防止法」を作り、金融教育に積極的に取り組んでいるそうです。
日本の例では、大根を栽培して販売するまでの体験から、物の価値を通してお金を学ぶ授業を紹介していました。
また、スエーデンでは家庭科を「家庭と消費者実習」と変え、男子も参加するようになりました。問題解決力の向上を目的に、自立した人間を育てるよう取り組んでいるそうです。スエーデンは出生率が向上し、男性も育児に積極的に参加しているそうです。とても魅力的に感じました。 税率の高い高福祉の国ならではの取り組みですね。
03)
●メインイベント会場「知るぽるとタウン」
「知るぽるとタウン」は“みんなで体験!おかねの街”をテーマに、会場には協力団体の特設ブースがにぎわっていました。
証券会社のブースでは○×クイズをやっていたり、貯金箱工作コーナーでは、子供たちが思い思いの柄で車の形の紙製貯金箱をデコレートしてました。
↑作ってみました。
※A3くらいの大きさのボール紙に線画がプリントされています。色をぬって…。貯金箱完成!
『おかねクイズ』にも挑戦してみました。「最初に紙幣に登場した七福神は?」とか、「紙幣に描かれている植物は?」とかの問題で、思ったより難しかったのですが、何とか全問正解できました。(実はヒントが会場にあるのです…)
←認定証も貰いました!(クリックすると拡大写真がでます)
とっても楽しかったのが、「金融犯罪のタネと仕掛け」と題した、マギー司郎さんの手品。マジックの仕掛けを安易にばらしてしまったり、お子様の無慈悲な発言とのやりとりが、テレビで見るより楽しさ倍増で、爆笑でした。
最後に、「タネも仕掛けもあるんだよ、ダマされちゃいけないよ」とおっしゃっていました。これ以外お金にからんだ話はしていなかったのですが、子供たちにとって、楽しいイベントだと印象づけられたのだと思います。
行政発行の資料がたくさんおいてありました。教育関係者向けの資料もたくさんあり、学校の先生方にもお金の授業をしていってもらおうという試みを感じました。
お金教育用のゲームもいくつかあるようですね。「悪質商法対策ゲーム」どんなゲームなんだろう?おもしろそう。
←こちらは「どんぐりマーケット」。学校教育関係者しか購入できないみたいです…。おもしろそうなので、とても残念。
これらのゲームは4〜5人で遊べるようです。楽しみながら学ぶことができるのでとても良いですね。モノポリーみたいに人間性出たりするのかな? 興味深いところです。
日本銀行のブースでは、一億円の札束の重さが体感できたり、一千万円の大きさがわかるようなものも置いてありました。意外と小さいんですよね。1億円で10キログラム。1千万円は1キログラムです。 小判も置いてありました。持ってみるとズシッと想像以上に重く感じました。
「せかいのおかね」子供達にとっては初めて見るのかも知れませんね。昔のポスターも飾ってありました。「外貨危機突破 節約と貯蓄で 輸出振興」と書いてあります。モダンなデザインですね。
会場内にいた着ぐるみの犬は移動速度が早く、つかまえて写真を一緒にとってもらうことが困難でした…。こどもたちにいじられるのを嫌ったのかな…。
04)
●ゲットした資料などいっぱいー!
抱えきれない程の資料をもらってきました。力を入れていることがうかがえます。「お金の授業」の時にもらった封筒には「知るぽると」の紹介冊子の他にメモ帳とボールペンが入っていて、メモを取りながら授業に臨むことができました。 メモ帳はけっこうページ数があります。 そしてボールペンはラバーのグリップがついていてなかなかの代物です。
特製日めくりカレンダー「今日もおかね日和」です。一言書いてあります。
05)
●感想!
金融や経済のさまざまなことなど、色々とお金のことを知ることが出来るイベントでした。
お金は世界中で扱われ、生活にも深く浸透していて、欠かせない物です。 また、お金は古くから身近にあり、人間が“価値を信用する”ということで存在している不思議なツールです。 死ぬまでつき合ってゆく必要のあるこの道具を、よく理解し、消費者として上手に扱えるようになりたいと思いました。
主にお子様を対象としたイベントですが、大人も楽しめる堅苦しくないイベントでした。 無料で催されるのはとてもありがたいと思います。 次回、次次回と回数を開催していただき、もっと規模が大きくなってゆくと楽しそうです。
お子様たちにとって、また大人にとってもお金に関して学べるきっかけになっていけば楽しいなーと思います!
一日だけのイベントだったので、全部は回りきれなかったのがちょっと心残りです。
(06/12/09)
06)
●おまけ!
↑マギー司郎さんのイラストが入ったハンカチーフをいただきました。
金融犯罪ゼロキャンペーンのグッズです。
一緒に写真をとっていただきました!
僭越ながら、僕も金融犯罪の撲滅を願って…、
タテジマのハンカチが…。
ヨコジマになっちゃったーッ! あら不思議!
だまされちゃいけませんよッ、
タネも仕掛けもあるんです。
おしまい。
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